低侵襲手術

特長

  • 新生児から年長児に至るまで、鏡視下手術と呼ばれる、低侵襲手術を積極的に行っています。全国に先駆けて小児患者さんに対する低侵襲手術の導入を行ってきました。
  • 傷の小さな単孔式腹腔鏡下手術も積極的に行っています。
  • 小児患者さんに対するロボット支援下手術を行っています。

鏡視下手術

鏡視下手術(腹腔鏡下手術・胸腔鏡下手術)は、複数箇所のポートと呼ばれる筒から鉗子(かんし)と呼ばれる細い手術器具を挿入して手術を行います。傷が小さく、体への負担が少ないことから、術後の回復が早く、入院期間が短くなることが特長です。また、新生児から年長児に至るまで対象となります。

【主な対象疾患】

胸部
嚢胞性肺疾患、横隔膜ヘルニア、横隔膜弛緩症、気胸、膿胸、乳び胸(胸管結紮術)、多汗症(交感神経切除術)、漏斗胸など
消化管
鼠径ヘルニア、食道閉鎖症、食道裂孔ヘルニア・胃食道逆流症(噴門形成術・胃瘻造設術を含む)、十二指腸閉鎖症、直腸肛門奇形(鎖肛)、ヒルシュスプルング病、腸管重複症、腸回転異常、急性虫垂炎、メッケル憩室、腸重積症、胃石症、消化管穿孔(十二指腸穿孔)、直腸脱、S状結腸過長症など
肝胆膵
先天性胆道拡張症、遺伝性球状赤血球症(脾臓摘出術)、遊走脾、胆嚢結石症など
泌尿生殖器
総排泄腔遺残症、尿膜管遺残症、腎盂尿管移行部狭窄症(水腎症)、膀胱尿管逆流症(気膀胱下内視鏡手術)、後部尿道弁、停留精巣(腹腔内精巣に対してのShehata法による精巣固定術など)、陰嚢水腫、慢性腎不全(腹膜透析カテーテル留置術)など
腫瘍
神経芽腫、卵巣腫瘍、縦隔腫瘍、膵腫瘍など

単孔式腹腔鏡下手術

通常の腹腔鏡下手術では、数か所の孔から、鉗子(かんし)と呼ばれる細い手術器具を挿入して手術を行うのが一般的です。一方、単孔式腹腔鏡下手術では、おへそ部分1か所の孔から、内視鏡(カメラ)および複数の鉗子を腹腔内に挿入して、手術を行います。それにより小さな傷での手術が可能となり、手術後の整容性を保つことができます。

【主な対象疾患】

鼠径ヘルニア・急性虫垂炎・メッケル憩室・腸重積症・尿膜管遺残症などに導入しています。

例:単孔式腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(SILPEC:Single Incision Laparoscopic Percutaneous Extraperitoneal Closure)
鼠径ヘルニア修復術と同時に、臍形成を要する例を中心に導入しております。ひとつの孔から内視鏡と鉗子の両方を挿入するため、追加の傷をつけずに患者さんの負担を減らした手術が可能です。当術式でも日帰り手術も行っています。

新生児に対しての鏡視下手術

新生児にも用いることができる、3〜3.5mmの細い手術器具を用いて手術を行っています。小児科(新生児グループ)や、小児を専門とする麻酔科医などと協力しながら行っています。

ロボット支援下手術

専用のロボットアームをおなかに挿入し、術者が遠隔操作して手術を行います。多関節のアームや手振れ補正により、従来の鏡視下手術より正確で繊細な手術操作が可能です。

【主な対象疾患】

腎盂尿管移行部狭窄(腎盂形成術)、先天性胆道拡張症

内視鏡(消化管内視鏡・気管支鏡・尿道鏡・胆道鏡)を用いた検査・治療

【消化管内視鏡】

当科では、小児患者さんに対して、消化管内視鏡(いわゆる胃カメラ・大腸カメラ)を用いた検査・治療を積極的に行っています。

例:食道静脈瘤
当科では、胃カメラを用いた検査が可能です。治療適応と判断した食道静脈瘤に対して、消化器内科と連携して硬化療法(EIS)・結紮術(EVL)を行っています。

例:消化管出血
消化管内視鏡での治療が可能と判断した消化管出血に対して、消化器内科・小児科と連携して止血術を行います。

例:痔瘻
小児科(栄養グループ)と連携し、痔瘻がみられた患者さんの精査に適用しています。

例:鏡視下手術との連携
LECSと呼ばれる、腹腔鏡下手術および消化管内視鏡を同時に用いた治療が選択肢となることがあります。

例:肝内結石症
胆道再建後の肝内結石症の場合、放射線科(IVRチーム)と連携したPTCD(経皮経肝胆道ドレナージ)・胆道鏡を用いた治療や、消化器内科と連携したダブルバルーン小腸内視鏡での治療が検討されます。

【気管支鏡】

軟性気管支鏡を用いた気管支鏡検査の他、気管内の治療も可能です。

例:気管内肉芽 肉芽に対してのレーザー治療を行っています。
例:気道異物 ピーナッツなどの異物誤飲に対して、硬性気管支鏡を用いた摘出術が可能です。

【尿道鏡・膀胱鏡】

尿道鏡を用いた観察の他、膀胱鏡下尿管ステント留置や、後部尿道弁に対する治療などを行っています。

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